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郷土料理 はっと

「はっと」は小麦粉を練ってつくる登米地方の郷土料理です。
小麦粉に水を加えてよく練って寝かせ、その熟成した生地を指で薄くのばしながら、醤油仕立ての汁に入れ茹であげます。また、お湯で茹でて、あずき、ずんだなどに絡めたりします。
ツルツル、シコシコの食感がやみつきになる郷土料理です。

はっとの由来

藩政時代のこと、登米地方は伊達藩でも有数の米どころでした。伊達藩では班をあげて北上川水系の改善と湿地の新田開発に取り組み、江戸への産米輸送に力を注いでいました。
当時、伊達藩では「買米制」という制度を作り、お百姓さんが年貢を納めたあとの余ったお米も藩が買い上げて江戸へ送っていたのです。このため、米どころであってもお百姓さんは満足にお米を食べることができませんでした。「百姓食物常々雑穀ヲ可用食之事(お米を食わず雑穀を食うべし)」という「百姓法度」が出されるほどでした。
こうした中、お米を満足に食べられなかったお百姓さんは、麦飯(二番米、三番米に大麦を混ぜたごはん)の他、畑で作った小麦を粉にして練ってゆで上げ「はっと」として食べていました。当初「はっと」はお米の代用食でしたが、長年のお百姓さんの知恵でよりおいしい食べ物へと工夫されていったのです。
しかし、当時の大名が「こんな美味しいもの(はっと)を農民に食べさせるのは、ご法度だ!」と禁止したことから「ご法度」=「はっと」と呼ばれるようになったという説があります。

はっとの種類

はっとの作り方

【材料(4人分)】

生地用

・はっと粉(小麦粉) 150g

・水                     80cc


スープ用

・ごぼう    1/2本

・にんじん   1/2本
・しいたけ   2個 
・長ネギ   1本

・油麩      1/2袋   

・かつおだし 小さじ1

・塩             小さじ1/2

・しょうゆ         40cc                 

・水              1000cc


【作り方】

① はっと粉に水80ccを加え、耳たぶくらいのやわらかさになるまで ねる。手に生地がくっつかなくなったら、ひとかたまりに丸めてラップで生地を包み30分ほど寝かせる。

② 鍋に水といちょう切りにしたにんじん、ささがきにしたごぼうを入れ煮る。

かつおだし、スライスしたしいたけ、醤油を入れる。

③ 寝かせておいた生地を薄く伸ばし、一口大にして鍋に入れる。

④ 生地(はっと)が浮いてきたら、塩で味を調える。

⑤ 1cm位の輪切りにした油麩を入れる。

⑥ 長ネギを入れ、ひと煮立ちさせたら完成☆

※ 入れる野菜(具材)はお好みでOK

簡単に作りたい!!

【材料(2人分)】

・あんべいいはっと 1袋(2食入り)

・ごぼう    1/4本

・にんじん   1/2本
・しいたけ   2個 
・長ネギ   1本

・油麩      1本     

・水              600cc


【作り方】

① 鍋に600ccの水とごぼう、にんじんを入れて10分程度煮る。

② 野菜に火が通ったらつゆを2袋入れる。

③ 一度沸騰させて、はっとを2袋加え、3分位煮る。

(はっとがくっついている場合は、1枚づつはがすとおいしく召し上がれます。)

④ 1cm位の輪切りにした油麩を入れる。

⑥ 長ネギを入れ、ひと煮立ちさせたら完成☆

※ 入れる野菜(具材)はお好みでOK
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